MSWになるためには

需要が高まりつつあるMSWは、入院をする患者やその家族が、よりよい社会生活を送れるようにサポートを行います。たとえば、入院中の患者が医療費や生活費などの問題を抱えている場合や、患者の症状が重く、社会復帰に長い時間が必要な場合などには、生活保護の申請を提案するなどして、負担を軽くできるような支援をします。

その際、まず、患者の現在の状況をしっかりとヒアリングすることが重要になります。なぜなら、どのようなことに困っているのかを正確に理解しなければ、その人に合った最善の提案をできないからです。そのため、コミュニケーション能力に優れ、面倒見がよく、困っている人を助けられる人がMSWに向いています。また、日々変化し続ける医療制度や社会制度に対して常に新しい情報を取り入れる努力ができるかどうかも大切です。

MSWは基本的に患者やその家族の支援を目的としており、制度の強要などはしないのが決まりです。したがって、社会復帰まで生活を維持することが困難な人に生活保護の申請を提案しても、それを断られた場合は、別の方法を模索しなければなりません。医療制度や福祉制度に詳しくなければ務まらないでしょう。

MSWは、無資格でも働くことは可能ですが、上記のようなことを踏まえると、専門知識は欠かせません。実際、MSWの求人を見てみると、社会福祉士をはじめとした資格が必須となっているケースが多く、無資格でも採用してくれる医療機関は極端に少ないのが実情です。